CLASSIC THE SMALL LUXURY

CLASSICS the Small Luxury×日本女子大学×Manga Designers Lab.のコラボ授業風景

 1901(明治34)年創立の日本女子大学と1879(明治12)年創業のブルーミング中西。ともに明治時代からの歴史を積み重ねて、様々な劇的な変化を信念をもって乗り越えてきました。日本におけるハンカチーフの歴史もまた明治初頭と言われており両者の歴史と重なり合います。日本女子大学で非常勤講師をしているマンガデザイナーズラボ代表兼マンガデザイン🄬プロデューサーの吉良俊彦氏とのご縁のもと、日本女子大学とCLASSICS the Small Luxuryの産学連携企画が実現しました。
 様々な想いが込められたハンカチーフのエピソードを、言葉を使わないノンバーバルコミュニケーションマンガで表現。日本女子大学学生のハンカチーフにまつわるエピソードから、8作品を選出、そのうち3つの作品はマンガデザインでご紹介します。

ハンカチーフを贈る
本当の意味

ハンカチーフを贈る本当の意味のマンガ紹介

 私が小学生の時、1人の友人がハンカチーフをプレゼントすることは「別れ」という意味があるんだよと教えてくれた。そのことを聞いてから、友だちや親にあげるプレゼントはハンカチーフだけは避けていた。私からのプレゼントを受け取る相手がその意味を知っていようとなかろうと自分の中でハンカチーフを贈ることはご法度であった。

 それから中学生になり、ハンカチーフを贈ることの意味を教えてくれた友人も同じ中学校に進学した。しかし、1年次の冬に彼女が転校することが決まった。彼女はスポーツに力を入れるために環境の整った学校に転校するとのことだった。引っ越すわけではないためしばらく会えなくなるわけではなかったが、仲の良い友人と学校で会えなくなるのはとても悲しく思えた。

 お別れのプレゼントを考えたがハンカチーフは選びたくなかった。なぜなら一生の別れにしたくなかったからだ。そして私は彼女にぬいぐるみを贈った。とても喜んでもらえ、彼女も私にプレゼントをくれた。それはハンカチーフだった。ふと彼女からハンカチーフをプレゼントすることの意味を教えてもらった思い出が頭をよぎった。まさかそれを教えてくれた本人から贈られるとは考えてもみなかった。

 なつかしさとさみしさで涙が出そうになった。そのとき、ハンカチーフが「別れ」の時にプレゼントされる理由は「その涙を拭いてください」というメッセージを伝えるためかもしれないと思った。悲しい意味しかないと思っていたが、本当は相手の優しさが込められたプレゼントなのだと考えが変わった。

ハンカチーフを贈る本当の意味のマンガ紹介
日本女子大学 文化学科 村上 莉子さん
村上 莉子さん

日本女子大学 文化学科

感謝のハンカチーフ

感謝のハンカチーフのマンガ紹介

 私の家は父子家庭です。幼い頃に母を亡くし、それ以来、父は再婚もせず他の人を好きになった素振りすら見せないまま、15年が経ちました。

 この15年の間、たくさん叱られたしケンカをすることもたびたびありました。私が小学校の高学年から中学生頃になると、家計をひとりで支えるために仕事で遅く帰ってくる父の姿を見て、私には父に遠慮する気持ちが芽生えました。欲しいものややってみたいことに対して何も考えず素直に欲しい、と言えなくなっていたように思います。

 中学3年生になり、高校をどこにするか決めるという時、私は県内では決して悪い位置ではない、どちらかというと進学向きの学校を希望していました。しかし、そこに合格するためには学習塾の力を借りないと厳しい、というのが現実でした。意を決して、この高校で学ぶために塾に通わせて欲しい、と頼みました。すると父は「わかった」と言って、安くはない金額の塾代を出してくれました。

 思えば、今まで父から「勉強しなさい」と言われたこともなければ、学びたいという意欲を抑えられたこともありません。そんな父に感謝の気持ちを込め、私が20歳になる年の父の誕生日にハンカチーフを贈りました。恥ずかしくて「誕生日プレゼント」という名目にしてしまったけれど普段贈られることのほとんどなかった私からのプレゼントに喜んでくれました。見たところあまり使ってくれているような気はしないけれど、一度使っているところを見たときには嬉しい気持ちになりました。

感謝のハンカチーフのマンガ紹介
日本女子大学 文化学科 田中 南帆さん
田中 南帆さん

日本女子大学 文化学科

母の日のプレゼント

母の日のプレゼントのマンガ紹介

 母の日のプレゼントに何が欲しいかを聞いてもいつも母からは「何でもいい」「特に欲しいものはない」と言われてしまう。せっかくプレゼントしても使ってもらえなければ悲しいので今回は母の必需品であるハンカチーフをあげることにした。身につけるものに興味がなく、いつも安くて小さなハンカチーフを持ち歩いている母が自分では絶対に選ばないような花柄で大判のハンカチーフを選んだ。

 喜んでもらえたが、実際に使ってくれているのかみる機会がなかなか無かった。ひょっとして柄が派手すぎた?もう少し特別感のある他のプレゼントを選ぶべきだった?と後悔する私。

 後日、母と一緒に東京へ出かけることになった。横浜に住む私たちにとって東京へのお出かけは少し気合が入る。おしゃれなレストランでランチを食べた後、母とお手洗いに行くと、母が私がプレゼントしたハンカチーフを使っていることに気づいた。

 「私と出かけるからってわざわざ使ってくれたの?」と笑って聞くと、「東京に行くと時にはおめかしのためにこのハンカチーフを持つことにしたんだよ」と母。メイクやファッションには無頓着な母がハンカチでおめかしをする、ということがとても可愛らしかった。私も何歳になっても乙女心を忘れず、自分だけがわかるくらいの小さなおめかしでも良いからずっと続けていきたいと思った。

母の日のプレゼントのマンガ紹介
日本女子大学 文化学 S.M.さん
S.M.さん

日本女子大学 文化学科

成人の証

金山 優さん

日本女子大学 英文学科

 私の20歳の誕生日のお話です。20歳の誕生日の日は友達と食事に出かけていたのですが、自宅に帰り自分の部屋に入ると、部屋が飾りつけされていていくつかのプレゼントが置かれていました。アルバムやコスメ、様々なプレゼントの中に1枚のハンカチーフがありました。

 「なぜハンカチーフなのだろう?」と思いましたが、母から、それまでハンカチーフを持ち歩く習慣のなかった私への「ハンカチーフを持ち歩きなさい、ステキな大人の女性になりなさい」というメッセージが込められていることを知らされました。

 それ以来、しっかりとハンカチーフを持ち歩いています。ステキなハンカチーフを持ち歩くことはステキな大人女子になるための一歩だと思います。贈り物としてよくいただくハンカチーフですが、20歳の誕生日に母からもらった1枚のハンカチーフは自分にとっても特別な1枚、特別なプレゼントでした。

特別な1枚

江藤 陽菜さん

日本女子大学 被服学科

 私は実際に人にハンカチーフを贈ることもあるし、自分のために買うこともあります。デパートのハンカチーフコーナーが好きだとツイートするくらいハンカチーフが好きです。もちろん手を拭くためのものではありますが、私にとってはファッションの一部にもなっており、カバンにつける、写真を撮るときに写りこませるといった使い方をしたり、ハンカチーフに合わせたアクセサリーを作ることもあります。

 ハンカチーフがファッションの一部となったきっかけは、祖母や母から譲り受けた数枚のブランド物のハンカチーフでした。幼少期から母は私にハンカチーフを持たせてくれていたため、ハンカチーフは自分にとって馴染み深いものでしたが、キャラクターものやファミリア等の子供向けのもので当初は“手を拭くためのもの”という認識でした。しかし、初めてブランド物のハンカチーフをもらった時に装飾の美しさに魅了され、それ以来ハンカチーフをファッションの一部として認識するようになりました。

 また、宿泊学習の際などに香水をかけて持ち運んでいました。20歳を過ぎた今でも私は家以外の場所でうまく睡眠をとることが得意ではありません。祖父母の家であってもなかなか眠ることができません。お気に入りのタオルケットやぬいぐるみを持ち運ぶのはかさばるし、少し恥ずかしいこともあり、代わりにハンカチーフを持って行っています。香りをつけることでより安心できるため、お気に入りのハンカチーフにいつもの香水をふって枕の下や枕カバー等にいれています。

 ハンカチーフはいつも持ち歩くものなので大げさに言えば自分の一部のようなものでもあり、安心感のある魔法の布であると私は思っています。

ハンカチーフに想いを込めて

劉 淑嘉さん

日本女子大学 英文学科

 血のつながりもない近所のおばあちゃんからある日プレゼントをいただきました。それはワンちゃんが描かれたハンカチーフでした。当時、そのおばあちゃんの家には2匹のワンちゃんがいて、私もよく一緒に遊んでいました。もうおばあちゃんもワンちゃんもこの世には居ないけれど、私にとってそのハンカチーフはおばあちゃんのようにいつも優しく側に居てくれるような存在です。寂しい時、悲しい時、嬉しい時、どんな時でも側にいてくれます。

私に寄り添うハンカチーフ

劉 淑嘉さん

日本女子大学 英文学科

 中学3年間、私はテニス部に所属していました。そして迎えた集大成である埼玉県予選。負ければ即引退。大好きなテニスラケットとイニシャルの刺繍が入ったペアの子とお揃いのハンカチーフを身につけて試合にのぞみました。結果は一次予選敗退でした。私の夏は終わったと思うと涙が止まりませんでした。その涙を受け止めてくれたのはあのハンカチーフでした。

母の想いとともに

K.M.さん

日本女子大学 英文学科

 私が中学3年生の時、高校受験当日の朝、母は「受験票は持った?ハンカチも持ってる?」と言って私にハンカチーフを渡してくれました。受験の当日でとても緊張していたのでハンカチーフなんていいから早く行きたい、と思っていました。試験会場に到着し、午前中の試験が終わっても緊張が解けきらず、なかなか本領を発揮できず、昼休憩中も解けなかったことを引きずってしまっていました。

 しかし、午後の試験の前にお手洗いに行っておこうと思い、その手を洗うタイミングでふとポケットに入っているハンカチーフを取り出すと、朝、母に見送ってもらった時の母の温かい顔を思い出しました。不思議なことにそのハンカチーフを見た後の試験はリラックスしてのぞむことができました。

 それまで私にとってハンカチーフは単なる手を拭くための布でしたが、この日をきっかけに人の想いや温かさのこもったものであると思うようになりました。受験という1人で戦わなくてはならない場面で、ハンカチーフという当たり前の持ち物に助けられたことで、私にとってとても素敵なアイテムになりました。最近では何か大切なイベントがある時にはハンカチーフを持ち歩くようになりました。

日本女子大学

日本女子大学は、日本初の女子高等教育機関として創立し、本年120周年を迎えます。私立女子大学唯一の理学部を有し、文理融合の教育環境をもつ女子総合大学です。幼稚園から大学院までの一貫教育、さらに卒業生以外にも門戸を開くリカレント教育など、誰もが生涯を通じて学び、成長し続ける社会を創るための機会を提供しています。多様で非連続に変化する社会において、新しい明日を共に創る人材を育てています。詳しくは、https://www.jwu.ac.jpをご覧ください。

マンガデザイナーズラボ株式会社

マンガとグラフィックデザインを組み合わせた「マンガデザイン®」という日本オリジナルの表現手法で、官公庁や国内外の企業の広告・広報・ブランディングを手がけています。「笑顔をプロデュース」を理念に掲げ、発想力と企画力で、デザイン・映像・WEBサイト・ストーリーマンガ制作・オリジナルサイト運営などを提供するプロデュース集団です。

CLASSICS the Small Luxury(クラシクススモールラグジュアリ)

ブランド名のクラシクス・ザ・スモールラグジュアリは、英語の CLASSICS=「正統、礼節、気品」と、Small Luxury=「手のひらに広がる小さな贅沢」に由来しています。母体である1879年創業ブルーミング中西が培ってきたノウハウを活かし継承されてきた技術・技法。そして現代の感性を組み合わせてシーズン毎のオリジナルデザインを生み出しているハンカチーフの専門ブランドです。